工業分析とは、燃料として使用される物質の「水分」「灰分」「揮発分」「固定炭素」などの基本的な性状を測定する検査です。
当センターで行っている工業分析について
工業分析は、石炭の品質チェックにおけるもっともポピュラーな分析法です。古紙・廃プラスチックを原料とした燃料(RPF)やバイオマス燃料の分析にも用いられます。
分析項目
固有水分 |
少ないほど発熱量が高く、着火しやすい |
灰分 |
灰分が少ないほど発熱量が高く、廃棄物が残りにくい |
揮発分 |
可燃成分。多いほど燃焼しやすい |
固定炭素 |
可燃成分。少ないほど燃焼性がよく、未燃分が残りにくい |
※石炭においては、一般に石炭化が進むほど固定炭素が増加し、揮発分が減少します
対象燃料
石炭・コークス・鉱物・木炭 |
燃料油・再生油など |
RPF・廃プラスチック・バイオマス関連 |
無煙炭 |
反無煙炭 |
灯油 |
軽油 |
RPF |
廃プラスチック |
瀝青炭 |
亜瀝青炭 |
重油 |
潤滑油 |
ペレット |
木質チップ |
褐炭 |
泥炭 |
再生油 |
テスト |
有機性汚泥 |
無機物性汚泥 |
コークス |
黒炭 |
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廃油 |
紙くず |
白炭 |
木炭 |
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木くず |
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備長炭 |
オガ炭 |
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燃料別の工業分析
- 石炭の分析:
- 石炭の種類(瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭など)によって、水分、灰分、揮発分、固定炭素の含有量が大きく異なるため、工業分析によって品質を評価し、適切な用途を判断することが重要です。
- コークスの分析:
- コークスは、鉄鋼製造の際に重要な役割を果たす燃料であり、工業分析によって強度、反応性、灰分などを評価することで、コークスの品質を管理することが重要です。
- 木炭の分析:
- 木炭は、燃料としてだけでなく、土壌改良剤や吸着剤としても利用されるため、工業分析によって、水分、灰分、揮発分、固定炭素の含有量などを評価することが重要です。
- 燃料油の分析:
- 燃料油は、軽油、重油など様々な種類があり、工業分析によって発熱量、粘度、硫黄分などを評価することで、エンジンやボイラーの性能を維持し、環境負荷を低減することが重要です。
- RPFの分析:
- RPFは、廃プラスチックや古紙を原料とした固形燃料であり、工業分析によって発熱量、塩素含有量、灰分、揮発分などを評価することで、安定した燃焼と環境負荷の低減を図ることが重要です。
工業分析に関するよくある質問(FAQ)
- 工業分析に必要な試料の量は?
- 必要量は試料の種類や状態、要求項目によって異なります。詳しくはお打ち合わせにてお伝えしますので、まずはお問い合わせください
- 分析結果はどのくらいで出ますか?
- 分析納期は要求項目、検体数、試料の状態などのご依頼内容によって変わります。まずは「事前見積フォーム」よりお問い合わせいただき、備考欄に「納期についても知りたい」とひと言お書き添えください。なお、分析をお急ぎの場合、事前にご連絡いただければ対応可能な場合もございます。その際、特急料金が発生することもございますので、あらかじめご了承ください。
- 試料はどのように送ればいいですか?
- 試料は原則として、当センターまで郵送もしくはご持参していただくようお願いいたします。場合によってはおうかがいすることも可能ですので、ご相談ください。
当社は木質ペレット燃料JAS(日本農林規格)認証の品質試験機関でもあります
当社はJASの品質試験機関として登録されており、その技術基盤と設備を活かして、JASと同等レベルでの分析を提供しています。
長年にわたる燃料検査の経験を活かし、厳密で信頼性の高いデータを迅速にご提供いたします。
分析データは信頼の証。迅速な対応を心がけています
当社では、燃料の安全性・安定性を確認したいお客様のニーズに応えるため、スピーディーかつ正確な分析結果の提供を心がけております。
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